自転車で出会った漢江:通勤中に見つけた日常のささやかな喜び

2024年9月5日木曜日

自転車で漢江の道を通勤し始めてからおよそ10ヶ月が経ちました。雨の日や汗ばむ暑さの日を除き、自転車で通勤していますが、地下鉄通勤と比べて心が満たされる気がします。

広々とした漢江を眺め、川風に吹かれると爽快な気分になり、ストレスが洗い流されるようです。育児をしている今、育児で溜まった疲れやオフィスでのストレスを漢江の風で吹き飛ばしています。

自転車で出勤する中で、60代以上と思われる年配の方々がベンチに座り漢江を見つめる姿をよく目にします。退職後の人生を振り返っているように見えることもあり、退職後も習慣になっているため、出勤時間に合わせて家を出られているのかもしれません。また、定期的にジョギングされている方々の姿もあります。最近の60代は若いと言いますし、現役時代にはできなかった新しい挑戦のために漢江の公園を訪れているのではないでしょうか。

漢江に広がる夕焼けはとても美しいです。自転車に乗っていても、あまりの美しさに立ち止まりカメラを取り出してしまいます。夕焼けの色彩が多様だということも、自転車での帰宅中に気付きました。赤だけでなく、紫やピンクなど多彩な色が空に広がります。その光の絶頂が過ぎ去ると、いつの間にか暗さが大気を満たし、家に着く頃には空が薄暗くなっています。

平日の漢江には、出勤時間よりも帰宅時間に人が多く集まります。ソウルを訪れる外国人の姿もあり、帰宅後に友人や恋人と一緒にピクニックを楽しむ人々や運動に来た人々も多いです。このすべての場面は、帰宅後に地下鉄で家に帰る際には気付かなかった風景です。自転車でスピードを出しながらも、漢江を楽しむ人々を見ると、その雰囲気に影響されて気分が良くなります。おかげで帰宅後、元気な心で妻や子供たちと向き合えるようになります。これも漢江からのプレゼントのおかげです。自転車で漢江道を通勤できる日がいつまで続くかは分かりませんが、その日が来るまでは、漢江のゆとりある風景を心に刻んで、その安らぎを周りの人々にも伝えることができる人になりたいです。